自分のところの看板に価値をつくるなら,常に前向きな行動が必要だ。ゲームソフトを1枚看板として,その価値を高めていこうという会社であるなら,そのコンテンツにできるかぎりの誠意を示すべきだ。さて,セガにその意は,ありや?
セガ社は,構造改革に関するアナリスト説明会を行い,任天堂社のゲームキューブへのソフト供給を正式発表した。また,現在,年間150億円程度の赤字となっているネットワーク事業は,ISAO社に集中し,ファンタシースターオンライン(PSO)を他社プラットフォームに対応させる計画を明らかにした。
な,ん,と,も,もったいないことだ。香山がいてもこの体たらくなところが現在のセガのゆえんか。ゲームキューブに参入するのなら,E3で大々的に発表すればいいものを,アナリスト向けの説明会でしゃべったって,その意味を理解できる人間などわずかしかいないのだ。そして,PSO。どうもきちんと話が伝わってこないところをみると,セガ会長でISAO取締役である福島のその場のぱっと出た発言で,オフィシャルな発言ではないのかという気もする。なんにしても,不用意な,あまりにもお粗末すぎる発言だ。セガにとっても,ISAOにとっても,現在の看板ソフトに対して誠意のかけらも感じられない。
PSOを開発したソニックチーム社の社長は,ゲームボーイアドバンスで発売したチューチューロケットの話をするたびに,「大川に生前,携帯ゲームならドリームキャストとターゲットが違うから,と了承をいただいたのでゲームボーイで発売することにした」となんどもなんどもことあるごとに云い,ドリームキャストのユーザーに対して誠意を示そうとしている。またその発言は,ドリームキャストを生かしきれなかった自分への悔やみでもあるのかもしれない。なのに,そのソニックチームの「ドリームキャストでの」,そしてすべてのゲームの中でも最高傑作であるPSOを粗末に扱う発言をする上層部との間に感じる,差異。せめてゲームファンに対して大きい舞台で発表するのではなく,なにもわかってない連中に対する発言だ(ソフトの名前すら知らないらしいね,Bloomberg.co.jpは)。悲しくなるねぇ。(参考:セガマニア@大阪さんm(_ _)m)
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